目指してるのか?サブスリー 酒とジョグとカメラの日々

57歳サラリーマンのマラソン練習と飲酒とカメラの記録

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

さくら道ウルトラ遠足2011(幻覚編?) 

 走り出してすぐ、雨は強くなってくる。
 これは雨具の下も、履かなければと思い、エイドを出てすぐのローソンに駆け込む。ここのローソンのトイレは別棟になっていて着替えするには便利なところだった。
 それはいいのだが、最初からエイドを出るときに下を履いておけばこのタイムロスも無かったわけでまたしても無駄な作業(>_<) 
 一瞬、トイレも済ませようかと思ったが、他のランナーが並んでいたのでそのまま走りだす。雨が強くなってきたので雨具のフードを帽子の上からかぶる。洗濯ばさみを忘れていたので、フードのゴムを絞る。洗濯ばさみがあるとフードの先と帽子のつばをはさむことによってゴムを絞らなくてもフードのばたつきを抑えることができる。 これは、甲州の時に星峰さんから教えてもらっていたのに、ダメだなぁ、俺・・ と思いながら、ハンドライトで路面を照らし走る。
 できるだけ水たまりを避けながら走っているつもりだが、油断?すると水たまりに足を踏み入れジワッとソックスが濡れるのがわかる。 ソックスをぬらして肉刺ができるのはいやだなと思いつつ、つい、車道に降りてしまう。歩道と比較すると、車道は側溝に雨水を流すため片勾配がついていて、水たまりが多少はできにくいのだ。
 一方、車道を走るのは危険。何より、部下から「車にだけは轢かれないようお願いします」といわれていたのを思い出すながら、走っていると、前方からパトカー登場・・・ 
 「歩道があるところは歩道を走ってください」とのアナウンス。「あぁ、ごめん」と片手をえらそうに上げ、歩道に上がる。
 確かに、ここまできて事故にあうわけにはいかないし、わざわざこんな夜にパトカーで巡回するには理由があるのだろうと思っているうちに、だんだん雨脚が強くなってくる。

 フードに当たる雨の音のほかに、人の話し声が聞こえるような気がする。
 振り返ってみたり、バス停の中を照らしてみるが誰もいない。「そうだよなぁ、この雨の中、立ち話をしてる人なんていないよな」と思いながら走る。
 しばらくすると今度は、自分のすぐ後ろを他のランナーがついてきているような足音が聞こえる。振り返ると、遙か遠くにハンドライトが揺れているのが見えるが、足音が聞こえる距離ではない。
 「あぁ、これが星峰さんが話していた幻覚の前触れか」と思う。最初の夜からこれでは、先が思いやられる? 

 そうこうするうちに、お腹が張ってくる。さっき、トイレにいっておけば良かったとまたしても後悔。
 「グズだよなぁ」と自分で思った瞬間、忌野清志郎の「人間のクズ」のさびの部分が頭の中に浮かぶ。
 「クズクズクズクズ人間のクズ~♭」 これが妙に走るペースにマッチして、果てしなく頭の中で繰り返している間はトイレのことを忘れる(笑)

 そのうちに、右手に道の駅が見えてくる。ホッとしてトイレにはいる。トイレを済ませて外に出ると、一段と雨脚が強くなっている。うーっと思うが、ここで止めるわけにはいかない。「クズクズクズクズ人間のクズ~♭」と口ずさみながら、雨の中に足をすすめる。
 なぜ、ここで「人間のクズ」の歌詞なのか自分でもよくわからないが、明け方まで、気がつくと、しょっちゅう口ずさんでいたような気がする。 

 前方に赤い点滅が見える。先行ランナーかと思いながら進んでいくと、工事標識の点滅だったというようなことが繰り返し起きる。民家の塀にあるたくさんの花とかが、こんな張りぼてに見えたりする。
   DSCN3227.jpg  で、たまに+幻聴・・・

 うーんと思いながら、地図をたまにチェックして前に進む。
 ここのY字路は126km過ぎの商工会館があるところだな、右に行けばいいんだと思い納得して進む。しばらく行くと、左手に大きな建物が見えてくる。明かりも見えて、誰かが呼んでいる。ついフラフラと寄っていく。こんな夜中に私設のエイドである。
 紅茶、コーヒー、ココア、スープなど温かいものを用意してくれている。眠気というか幻覚を見ているので、コーヒーが飲みたかったが甲州で夜中に缶コーヒーを飲んで、胃の調子を崩し、それ以降食べ物を受け付けなくなったことを思い出し、ココアをいただくことにする。
 暖かいココアと一緒に手持ちのランチパックを食べる。あの寒さの中のホットココアは、本当にありがたかった。お礼をいって、目の前のY字路を見て、「直進ですよね?」と確認すると「いえ、右の道をいってください。その先にサークルKがあります。」と教えていただく。どうやら位置感覚を喪失しつつある模様。
 何人かのランナーと特にペースをあわせることなく雨の中、「ひるがの分水嶺」を目指す。登りになりペースががたっと落ちる。ダイナランド入口を過ぎるとカーブが多くなる。夜が明けかけ、空が白み始める。歩きになると眠気が襲って来る。連続するカーブは、車が来ないことを確認しながら、インからインに斜めに抜けて最短距離を進むようにする。空が開けて来たので頂上が近いことがわかってくる。
 一時、抜いたランナーに抜きかえされたあとは、もう抜き返すことができなかった。一番、気力が萎えていた時間帯だったような気がする。
 CP5 ひるがの分水嶺 136.5km には 5/1の05:29に到着。 設定は04:39だったので50分遅れとなる。 
s-CIMG0072.jpg
 ここにも私設エイドがあり、助けていただいた。この雨の中、一晩中ランナーのためにエイドを続けてくれていたのだ。温かいうどんにざく切りしたトマトを入れて、民宿佐藤エイドでいただいたおにぎりと一緒に食べる。
 冷えた身体にしみ込む感じ。なぜか涙が出てくる。
 私設エイドの皆さんが片付けを始める。どうやらここは公園の一角を借りている関係から06:00に撤収しなければならないらしい。身支度を終え、バックパックを背負うが、大粒の雨と強風になかなか足が踏み出せない。CP5のゆっくりペースでのリミットは06:14 貯金はほとんど無いと同じ。「ここで行かないでどうする? こんな雨なんか、現地支援で見てきた被災地のことと考えたらどうということもないだろう。なにより、自分で出ようと思った大会だろ?」と自分を叱咤して外に出る。 でも 寒い(>_<)
 少し走ると、左手にコミュニティストア。思いついて、透明なビニール傘を購入。というのも、バックパックを背負って走っているせいか雨具のショルダー部分から水がしみ込んできてつらかったのだ。
 バックパックの上から雨具を着ればそのようなことはなかったのだろうが、その場合は赤色点滅灯が見えなくなり、夜間ではきわめて危険な状態となるので、それはできなかった。

 ここからは原則下りが続く。できるだけ失った貯金を稼ぐように走りを入れる。思いの外、ビニール傘は快適である。このあたりから、右足中指の爪が剥がれているような感じが出始める。ひとまず、荘川桜に着いてから考えようと、ビニール傘を右手、左手と持ち替えながら走り続ける。
 
 短いトンネルをいくつか越え御母衣湖そばのCP6荘川桜 151.0kmにようやく到着。
   s-CIMG0076.jpg

 時刻は08:10 設定ペースからは51分遅れ、ゆっくりペースリミットには49分の貯金。まだまだ行ける。
 つぼみではあるが荘川桜を撮影し、小さな屋根のかかっているベンチで右足中指の確認。内出血は起こしているが剥がれてはいない。MSRの速乾性タオルを使って、水気を取り、カットバンを、爪を押さえるように貼る。あわせて、擦れ防止クリームを親指の付け根あたりに塗り直す。
 身支度を調え、携帯をチェックすると星峰さんから白鳥でリタイアしたとのメール。星峰さんやブログつながりの皆さんにCP6の荘川桜に到着した旨メールを送る。走り出してすぐに私設エイドで声をかけられる。温かいシチューをいただく。

 星峰さんから「いま、荘川桜にいる」と返信があったが、駐車場からだいぶ離れているし、時間に余裕がないので涙をのんでスルー。短いトンネルやスノーシェッドをくぐって御母衣ダムを目指す。湖から吹き付ける風が冷たい。トンネルの中は車がくると怖いが風が無く暖かい。早く通り抜けたいような、雨の中にまた出て行くのかと思ったり、どっちなんだよ状態?  
 福島保木トンネルを抜け、傘を差した瞬間、強風で傘が軽くおちょこ破損(>_<)
 何とか気を取り直して? CP7御母衣ダム158.9km に 09:45到着。ロックフィルダムの画像を撮りたかったがカメラを出せる状態ではないので、残念ながらそのままスルー。

 山側から相変わらずの強風。一方で、左の空を見るとたまに太陽が見えたりする。もしかして、午後には雨が上がるのでは?と淡い期待を持って走り続ける。電力館そばの下り坂で強風にあおられ、398円のビニール傘がついに全壊!4時間あまりのお付き合い?だったが、この傘には助けられた。その辺に捨てていくわけにも行かないしな、と思っていると、前方に私設エイド! 
 
 立ち寄って見ると道の駅美並でマッサージサービスをしていた方々。ここでも暖かいミルクティーをいただくことができた。ついでと言っては何だが破損した傘の処分も引き受けていただいた。重ね重ね感謝である。

 そのまま進んでいくと平瀬の温泉街の看板が見えてくる。道の流れは直進のイメージだが、温泉街通過が正しいコース。ここの途中にも昨年はエイドがあったらしいが、どうもそのような雰囲気がない。とある家のお庭になにやら手書きの看板が・・・

 立ち止まって読んでみるとつらいお知らせでした・・・4/29に毎年エイドのお世話をしていただいていた方が亡くなり、5/1が葬儀のため今回はエイドが出来ないとのお知らせ。自分はお会いしたことはないが、そもそも私設のエイドであるにもかかわらず、お取り込みの中、そのお知らせをしてくださるご遺族のお気遣いに気持ち、合掌、一礼して通過させていただきました。

 このあたりから雨も小降りになり、たまに陽が差したりしてくる。白川郷までの距離表示もでてきて、モチベーションも上がってくる。途中で、昨年の完走賞のバックパックで走行している方と少しお話をさせていただく。この方は途中途中で、20分程度の仮眠を取って走るとのこと。ちょうど、仮眠明け?だったようで快調に走って行かれたのが印象的だった。いろんなウルトラの走り方があるのだなとあらためて感心した。
C
 P8の白川郷分岐175.3kmには12:25に到着。予定より15分遅れまでに回復できた。トイレを済ませ、エイドはパスして、デーリーヤマザキで、「カツ重 牛乳 ミルクティー500cc 天然水 おにぎり梅×2 飛騨牛コロッケ」をお買い上げ。カツ重はレンジアップしてもらい、牛乳と一緒に美味しく摂取。よーし、この距離で、この食欲はいい感じと自分でも思う。ミルクティー、おにぎりなどはこの先44km先の南砺市のコンビニまでの補給食。雨もあがり、さぁ、次は富山県と意気込みつつも、「真昼?の幻覚編」に続く?・・・

Comment

Name - 市川@ヨーコ  

Title - 

うーむ、なにもいえねえ。

ずーっと雨の中なんですね、あきらめない気持ちが伝わります。
それにしても、道路走行は危ないですよね。

2011.05.07 Sat 07:27
Edit | Reply |  

Name - ちょこラン@仙台  

Title - 

>>市川@ヨーコさん
結構、雨の時間は長かったです。風も強かったし。
これからは、疲れてきつくても歩道を走るよう心がけます。
今年の雁坂はどうなるのか、気になりますが見守るしかありませんね。
2011.05.07 Sat 10:12
Edit | Reply |  

Name - NEKO  

Title - 

たった2日間で何十年分も?の濃い体験をされてますね~
さくら道、考えた人も凄いけど、それに参加する人達、この大会をサポートする方達も凄いなあ~と感心してしまいます。
走ってみなくちゃ分からない?
いえ、ちょこランさんのレポートで伝わってワクワク!ドキドキ!
完走までの道のり、食べ物記?楽しみで~す。
2011.05.07 Sat 11:39
Edit | Reply |  

Name - かおる  

Title - 

お天気が悪かったぶん、余計きつかったでしょうね。
ちょこランさんでさえ、幻覚に幻聴か・・う~~~~ん、さくら道の厳しさが・・・
で、その中の私設エイドの暖かさ・・・涙ちょちょぎれちゃいますよね。

あ~、わたしは絶対無理だけど、こんな体験してみたい・・・って思います。
あきらめてたウルトラへの道にまたちょっと行きたいような気持ちになりました。
またまた続きを楽しみに・・
2011.05.07 Sat 12:08
Edit | Reply |  

Name - 星峰  

Title - 

あの雨の中荘川まで辿りついて走ってるって知ると
思わずバスから出たくなりましたが、雨に負けました・・(笑)

その時点で知り合いが調子よく走っていて、今年は完走して1年間
私をネタに笑われるかと覚悟してましたが、タクシーで
帰って来た時には思わず「おかえり~~」って喜んで
しまいました~~不謹慎でしょう~~(爆笑)

平瀬のエイドは本当に暖かい人達ですよ~今回は不幸と重なって
しまっても皆さんの事を思ってくれて嬉しいですね~
2011.05.07 Sat 14:45
Edit | Reply |  

Name - ちょこラン@仙台  

Title - 

>>NEKOさん
258km走る大会が締め切り前に定員に達するというのですから、驚きですよ。
走る人以上に大変なのは私設エイドでサポートしてくださる方々だと思います。
感謝です。

>>かおるさん
来年はお天気のいい中で走りたいですね。
海宝さんのウルトラは途中での関門がないので、旅するように楽しめます。
ぜひ、かおるさんもこちらの世界にどうぞ(笑)

>>星峰さん
雨は、ほんと寒かった。登山用の雨具なのですが沁みてきたのがつらかったです。
お知り合いがタクシー帰還されたときの、星峰さんのお気持ち、わかるような気がします。
2011.05.08 Sun 11:25
Edit | Reply |  

Add your comment

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。